【史跡】台湾から見た日本軍とはどんなものだったのか?-台湾の国軍歴史文物館に行ってきた

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こんにちは、Judyです!

皆さんは台湾に行ったことがありますか?日本から4時間弱で行くことができて、どこに行っても素晴らしい景色と美味しい食事を楽しめる台湾!私は今回初めて行きましたが、すっかり台湾の虜になってしまいました。

しかし、台湾は戦前日本に占領されたという悲しい歴史も持っています。今回は、台北市にある国軍歴史文物館を見学してきたので、こちらで勉強してきたことをレポートします!



台北の中心地に建つ軍事史の博物館

台湾国軍歴史文物館
(C)Judy

国軍歴史文物館は、台北のMRT西門駅または小南門駅から徒歩10分程度の場所にあります。西門と言ったら日本でいう原宿のような地域です。こんな大都会に軍事史博物館があるなんて驚きますよね!

上の写真は入り口の風景です。第二次世界大戦中に各軍が使用した武器が並べられています。手前の黒い3つの砲弾と白い砲弾は日本軍が使用していたものです。

見学は無料で、入ったら右手にあるロッカーに荷物を預けます(このロッカーも無料です)。館内はフラッシュを使用しなければ撮影OKです!

受付には持ち帰り可能な中国語(繁体字)と英語のパンフレットが置いてありました。この他に、展示室に入ると、持ち帰りはできませんが展示室内なら持って歩くことのできる大きな説明板があり、これには日本語版もありました。

では早速展示を見てみましょう。

 

占領され続けた台湾の歴史

台湾国軍歴史文物館
©Judy

まず最初の展示室に入るとこの言葉が目に入ってきます。「列強侵略」。台湾はこれまで、多くの国に侵略されてきました。この説明文を日本語にすると、次のようなことが書いてあります。

清朝の終わりから中華民国初期の頃まで、中華民国(当時の中国と台湾)に対する大国の侵略は主に三方向から行われた。一つは北方のソ連からで、平等外交によって浸透したが、同時に表面上の和平外交であったことから陰で中国共産党党員の分裂と崩壊を操ることとなり、国家革命は困難と挫折を被ることとなった。第二は東方の日本だ。明治維新後、日本は常に中国を脅かしたため革命が阻害され、国家の団結も損なわれた。日本の侵略野望は中国東北部、モンゴルだけでなく中国征服にまで及んだ。三つめはイギリス、アメリカ、フランスなどの西洋の帝国主義によるものだ。彼らは中国が得ている既得権益を維持したいがため、様々な事件による中国情勢の動乱を望み、同時に各勢力範囲内の軍閥と共謀し、侵略の機会を狙った。

私はこれまで、日本が台湾を侵略した歴史しか詳しく知らなかったため、このように台湾が壮絶な歴史を辿ってきたことを恥ずかしながら初めて知りました。

 


(C) Judy

これは各国が占領した地域を示した図です。戦前は中国大陸も台湾も同じ中華民国でしたので、この図も全てが中華民国として書いてあります。日本は吉林省、遼寧省、山東省、そして台湾を占領したことがわかりますね…

このコーナーの後は、台湾軍建軍の歴史についての展示、そして企画展として現代の台湾軍憲兵についての展示がありました。



日中全面戦争の展示へ

二階に上がるとすぐ、このようなコーナーに遭遇します。

台湾国軍歴史文物館(C) Judy

對日抗戰、つまり日中戦争のことです。1937年から1945年まで、日本は中国と激しく戦争をしました。この博物館では、中国軍の側から日中戦争を勉強することができます。

 

台湾国軍歴史文物館
(c) Judy

これは盧溝橋事件のジオラマです。ジオラマ下部には説明文もありました。

台湾国軍歴史文物館
(c) Judy

この説明文を日本語にすると、以下のようなことが書いてあります。

これは七七事変(中国や台湾では盧溝橋事件を七七事変と言います)当時、日本軍が宛平県城(えんへいけんじょう)盧溝橋守備隊の第29軍第37師団219連隊第3大隊を攻撃した時の状況を表現した模型です。カーキ色の軍服を着ているのは日本軍で、灰青色の軍服を着た国軍(中国軍)が橋のたもとで日本軍の侵略に抵抗しています。

一階の最初の展示でも書いてありましたが、「日本が侵略してきた」と明記されているのが印象的でした。

 

台湾国軍歴史文物館
(c) Judy

これは私が非常に印象的だった展示なのですが、なんと竹に言葉が彫ってあるのです。日本語の説明板に詳細が書いてありました。

台湾国軍歴史文物館
(c) Judy

「いつの日か我々の青天白日旗を富士山の頂に立ててみせる」とありますが、青天白日旗とは中華民国の国旗、現在の台湾の国旗です。若くして亡くなった広西学生軍の無念の思いが、この竹筒から強く感じられる気がしました。

二階は日中戦争の展示の他に、日本との戦争後に起こった中国共産党率いる中国工農紅軍と蔣介石率いる国民革命党軍の戦争についての展示がありました。国民革命党軍はこの戦闘に敗れ、台湾に撤退します。そして現在の台湾の基礎となりました。

 

武器、射撃体験、そして平和への思い

三階は、兵器の展示と現代の台湾軍についての展示がありました。兵器の展示室では、戦時中に日本軍が使用していた銃や刀の展示もありました。

台湾国軍歴史文物館
(c)Judy

これは戦時中、各地の戦線で日本陸軍が使用していた三八式歩兵銃です。銃の重さは4.3kgと書いてありました。このタイプの銃の重さは平均的に3~5kgと聞いたことがあるので重さとしては平均的な範囲なのでしょうが、これが命のやり取りをした銃だと思うと、実際に持ってはいないですが心理的に相当重いものなのではないかと感じました。

 

台湾国軍歴史文物館
(c)Judy

兵器展示室の端に、このように実際に射撃体験をすることのできるコーナーがあります。この日は多くの台湾の若い世代の人たちが見学に来ていて、このコーナーも大人気でした。人の波を見て、私も体験してみました。使用した銃は三八式歩兵銃と近い重さの4kg台のものです。

レーザー銃ですが、実際に銃を持ってみるとかなり重く感じました。そして私は筋肉が少ないからか、照準が定まらない!射撃目標が人の形をしているので、無意識に「人に銃を向けている」という罪悪感も働いていたかも知れません。今もどこかで人間が人間を撃っていると思うと、安易に引き金を引く気になれませんでした。

今回国軍歴史文物館を見学してみて、10代や20代の若い世代の人が多く見学に来ていることがとても印象的でした。台湾の18歳以上の男性は徴兵義務があるため、今後自分が行く軍隊というものを勉強していたのかもしれません。また、小さい子を連れた家族や女性たちも来ていたので、台湾では自国の歴史を勉強したいという気持ちが強いのかも知れないと感じました。私も台湾の人たちのように、日本がかつて台湾で何をしたのか、真実の歴史をもっと勉強していきたいと思います。

 

アクセス


国軍歴史文物館は、台北のMRT板南線、松山新店線の西門駅、もしくは小南門線の小南門駅からそれぞれ徒歩10分程度のところにあります。近くには台湾総統府など、戦前から使用されている歴史的な建物も多くあります。ぜひ台北に行かれる際は行ってみてください。

 





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