こんにちは。管理人です。まだ寒い日が続きますが、すこしずつ日中の日差しは柔らかくなってきているなと感じます。風邪のぶり返し、花粉症など、体調管理には気を付けて行きたいですね・・!
さて、去る3月12日、初の主催イベントとなる「東京大空襲の現場を歩く-72年の記憶」を開催しました!その報告をします。
【企画概要】
・日時:2017年3月12日(日)13:30~18:00
・集合:吾妻橋 スペースアルティエーレ(東京都墨田区東駒形4-20-
アクセス:都営浅草線本所吾妻橋駅徒歩5分、東武伊勢崎
・解散:JR総武線・都営大江戸線 両国駅(雨天の場合は集合場所と同じ)
イベント案内ページはこちら ➡ 【主催イベント】東京大空襲の現場を歩く-72年の記憶(2017/3/12)
【プログラム】
1.開始 あいさつ・参加者自己紹介
はじめに、主催者からあいさつと、参加者の自己紹介がありました。自己紹介は
- 参加の動機
- 子どもの頃の歴史の成績は?
- 歴史上の人物で一番好きな人は?
ということで、和やかに始まりました。「歴史上の人物で一番好きな人」という質問では「南方熊楠」と答えられた方がいました。渋いですね…笑
会場はアットホームなレンタルスペースをお借りました。とても居心地の良い場所でしたよ 😉
2.東京大空襲について解説
フィールドに出る前に、主催者より、太平洋戦争と東京大空襲について、プロジェクターと配布資料を使って説明を行いました。
発表項目(概要)
- 太平洋戦争 開戦の経緯
- 第二次世界大戦・太平洋戦争の大まかな流れ
- 使用された兵器の簡単な解説
- 初の本土空襲:ドーリットル空襲
- 連合軍の意図
- 東京空襲(大空襲前の空襲)概要
- アメリカ軍の戦術転換(高高度精密爆撃から夜間焼夷弾爆撃へ)
- B-29について
- 焼夷弾について
- 東京大空襲-流れ、火災が強くなるメカニズム、被害規模
- なぜ下町を狙ったのか?
- 大空襲後の東京空襲
- 東京・広島・長崎・沖縄以外の空襲
焼夷弾、東京大空襲の流れ、各地方都市における空襲、については動画も用い、映像でリアリティのある解説を心がけました。
3.フィールドワーク
当時に思いをはせるため、被害の大きかったエリアを歩きました。以下が今回歩いたルートです。
隅田川沿い散策
下町エリアは西に隅田川、東に荒川が流れ、間を大小の川や運河が縫う地域です。大空襲の日、多くの人々が熱さから逃れるため、また行く先を求めて川や運河に飛び込みました。隅田川にも多くの人々が飛び込んだのです。
今回は、都営浅草線本所吾妻橋駅から、金色の筋斗雲(きんとうん、ドラゴンボールの、あ、歳がバレ…)のようなオブジェの横を通り、隅田川に出ました。
オブジェの足元、隅田川にかかるのは「吾妻橋(あづまばし)」です。今回はこの吾妻橋から隅田川を下流に歩き、駒形橋、厩橋、蔵前橋と、4本の橋を歩くコースを選びました。
吾妻橋はさすが浅草駅そばとあり、赤くペイントされ、江戸情緒あふれる場所になっていました。
橋の付近では、大空襲直後の同じエリアの写真を用意し、現在と見比べることで当時の被害のひどさを実感しました。
駒形橋と厩橋の間では、翼端(翼の端から端まで)約43mのB-29(東京大空襲で爆撃を行ったアメリカ軍爆撃機のこと。詳しくは下部にあるリンクをご覧ください)の大きさを実体験しようと、50mの巻き尺を用意し、測ることを試みましたが…
ちょっとよく分からなかったですね(;・∀・) ↓↓
この試みは次の企画でリベンジを約束します!笑
💡 B-29のスペック等基本情報はこちら ➡ 日本を襲う銀色の怪鳥-B-29とはどのような飛行機か
さらに歩くこと約5分、厩橋を越え、蔵前橋が近づいたところで小停止。大空襲の時、このあたりで母、夫、幼い子どもと隅田川に飛び込むことを余儀なくされた女性の体験談を読み上げました。72年前、実際にその方が飛び込み、家族が離れ離れになってしまった川を目の前にして、心に迫ってくるものがありました。
💡 体験談、現地写真はこちらの本から抜粋させて頂きました ➡ 「図説 東京大空襲」
蔵前橋のところで隅田川を離れ、左に曲がります。そのまままっすぐ少し行くと、「東京都立横網町公園」があります。
都立横網町公園(復興記念館、記念碑、慰霊堂 )
💡 紹介ページ ➡ 【施設紹介】東京都立横網町公園(復興記念館・東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑・東京都慰霊堂)
詳しくは上記紹介ページで説明をしていますが、この公園はそもそも関東大震災の犠牲になった方たちを慰霊し、記憶をとどめるために整備された公園です。その後空襲でも甚大な犠牲を生んだこの地域に、東京空襲の犠牲者の慰霊も併せて行うことになりました。
今回、到着時間が入館終了時刻の午後4時30分を回っており、残念ながら復興記念館の東京空襲関係の展示を見ることはできませんでしたが、追悼の碑、慰霊堂の外観を見学しました。
これで、フィールドワークは終わりです。次は、振り返りのために近くのカフェに向かいました。
振り返り・感想
本プログラムでは、学びと体験を自分のものにするために、振り返りを大事にしたいと考えています。そこで、ゆっくりと話ができる付近のカフェに移動しました。
場所:
カメ カフェ(東京都墨田区石原1-23-4)
https://tabelog.com/tokyo/
感想の共有では、
- 空襲のことについて全然知らなかったので、とても勉強になった。
- もっと自分で勉強する必要があると感じた。
- 実際に現場を歩き、体験を読むことで、当時のことがより深く理解できた。現場を歩けたのは良かった。
という意見が出ました。
また同時に、フィールドワークで実感を湧かせるための工夫がもう少し必要という意見や、本企画の意図・スタンス(何か特定の主張があるのか)が不明確だったという意見なども出ました。
今回は初めての取組でしたので試行錯誤の連続でしたが、次回以降、より完成度を高め、満足して頂けるようがんばっていきます。以上、「東京大空襲の現場を歩く-72年の記憶」の開催報告でした。
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photo: 出典記載のあるもの以外は管理人
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